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直接お金をもらえるって?嬉しい!…じゃダメダメ。いいの?本当に?

子どものために税金が使われるのは大賛成!でもその方法が気になる!

「子ども手当て」が実施されようとしています。中学生まで、子ども一人ひとりに分け隔てなく毎月2万6千円が税金から支給されます。
完全実施の平成23年度には、年間総額5兆3千億円が使われます。これまで日本は子どものために、あまりにもお金を使わない国でした。子ども手当てが実施されれば、家族関係社会支出は一気に2.4倍に増加します。ありがとう!子どものための5兆3千億円!!しかし…気になることが…。

 

『親への直接支給』…それって、いいの?

「保護者で1万円ずつ出し合って、補助教員をクラスに一人雇ってもらいましたぁ~」
「新生児を診察してくれる先生をみんなで集めたお金で雇用しました!」
子ども手当てが支給されてから、子育て中の親からこんな声がたくさん上がるようになりました…なんてことは、ありえません。子ども手当てを直接現金でもらっても、なかなか子どものためになる「使いみち」は見つかりません。現状でほとんどの子育て家庭では、お母さん・お父さんの血のにじむような努力で生活や子育てに必要なお金はなんとか回してしのいでいます。「家族の楽しみ」ということなら、海外旅行や家電製品を買う、なんてこともあるかもしれません。塾や習い事を「もう少し増やせる」と考えるかもしれません。でも税金を使ってやるべきことでしょうか。本当に「子どものため」と考えるなら、「将来に備えて貯蓄」くらいしか思いつきません。そう考えると投下した税金の10%も消費に回らないのではないでしょうか?

 

子どものために社会的なお金は必要

保育、教育、児童相談所、児童福祉施設、子育て支援、療育施設、小児医療、周産期医療、母子保健…子ども、子育てに関わるあらゆる現場から聞こえてくるのはこんな声です。
「人手が足りない」「非正規雇用職員ばかり」「年々予算が削減される」
ここに5.3兆円が使われることになれば、どれほど子どもを安心して育てられる社会になるでしょうか。

 

子どもに関わる人の人件費に!

子育てに必要なのは「人手」です。現場の声も突き詰めれば、人に掛けるお金がないということです。
5兆3千億円を子どもに関わる人の人件費に全て充てたと考えてみましょう。保育士の平均年収322万円を基準にすると165万人もの雇用が作り出せます。ただこの年収では一家を支えるには低すぎます。平均500万円程度に上げたとして106万人の雇用です。
右の表は主要な子どもに関わる人材の人数です。合計で124万人です。この人材がおよそ倍増できるのです。足りない人材だけでなく、遊びのプロ、子どもの後見人、子育て支援ソーシャルワーカーなど「いたらいいのにいなかった」人材に投入することもできるでしょう。

職 種 人 数
(万人)
保育士 43.48
児童福祉関係 7.48
母子福祉 0.02
幼稚園教諭 10.70
小学校教諭 39.00
中学校教諭 23.20
合計 123.88

2008年度厚労省 文科省統計

 

子育てに不安のない社会のために税金を使う

子育てに必要なのは「人手」です。現場の声も突き詰めれば、人に掛けるお金がないということです。
子育てにお金がかからないような社会、緊急に対応が必要な子どもたちに直接支援の手が届く社会を目指して、例えば以下のようなお金の使い方を考えてみました。

用 途 支出額(億円) 雇用(万人) 根 拠
保育園・幼園無償化 7,900 不明 自民党マニフェストより
子育てひろば・遊び場1万箇所 2,000 4.0 既設施設も予算を3~4倍増
=平均2000万円
親の教育機会
(家庭教育、社会教育)
200 1.0 連続講座を乳幼児1人につき
親に1回
小中学校給給無料化 4,200 2006年度文科省給食費・
収状況調査より
児童福祉職員倍増 5,300 7.5 児相、療育などを重点に
小児、産科、母子保健人員増員 1,600 2.0 医師:保健師:看護師
=1:1:3増員
小中学校教職員3割増員 12,600 18.0 少人数学級、複数担任制等
児童手当(直接支給) 13,100 2008年度予算+母子・父子加算
合計 46,900

これだけ手厚くしても5.3兆円から、おつりが約6100億円も出るうえ、「おつり」だけでも、さらに年収500万の雇用12万2千人創出できます。

 

雇用効果・経済効果

前項の施策を前提として43万人以上の雇用が創出されます。2008年から2009年の1年間で増加した失業者は約90万人。増加失業者の約半数を吸収できます。子ども手当ては恒久的な支出ですから、これを振り替えれば安定雇用となります。新しく創出された雇用者の、給与の大部分は生活費として消費に回ります。お金がかからず、安心して子育てができる社会の風潮が生まれれば、切り詰めていた生活を余裕のあるものに変えられます。最低でも投下資本程度の経済効果は上がります。

 

使い方は地方自治で!

子ども・子育ての必要な施策は、地方によって大きく異なり、きめ細かい対応が必要です。国は、子ども手当て相当分の財源を地方に渡し、市町村単位で使い方自由な子どものための予算として、地方自治で使い方を決めて行くというのはどうでしょう。巨額の予算の使い方は、必ず地方自治体の「子ども政策」を真剣に話し合う機会を作り出します。子どものことが、名実ともに政治のうえで重要課題になり、現場の声がより反映されやすくなります。

 

マニフェストとの整合性

現政権は、マニフェストを忠実に実行しようとしてます。これは評価できる点です。しかし子ども手当てを現金で支給してしまうと、子どものためにほとんど使われず、経済効果もないにも関わらず、国民の強い反発にあって簡単には止めることができなくなります。批判と重い財政負担が残るでしょう。地方に使い方を任せた上で、「子ども手当て」の支給も使い方の一つとして提示することで、マニフェストとの整合を取ることができます。

 

自分の子どものことと思って本気で考えてみる。

この提言に賛同してくださる方は、「国民の声」をあげてください。「子ども手当て」を親に直接支給することが果たして子ども達にとって本当に良いことなのか。ちょっとだけ考えてみてください。 子育て支援者、子どもに関わる専門家の方は、団体として声をあげてくだされば強力です。当事者の声が、マスコミや政治家に伝わる方法をお持ちの方は、ぜひ伝えてください。「伝言ゲーム」を始めましょう。子ども・子育てに関わる人に、一人でも多く伝えてください。 多くの声が集まれば、政治は動きます。

 
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